『カーフマンデュアスロングランプリ』北関東ステージ
カーフマンデュアスロングランプリ2020シーズン2回目の参加。
前回の東海ステージはエイジ2位。昨年の北関東ステージもエイジ2位。オフシーズンのトレーニングとして参加しているとはいえそろそろ勝利が欲しい。
やはり、勝つ感触というのはどんな時においても大切だと思うんです。 いつも2位だと2位が癖になってしまいます。
年末からイマイチ波に乗れていない感覚があったので不安があったもののレース会場では不安要素や他競技者を気にすることなく、勝負するレースをする為に必要な事は何かを考える様に。
今回考えたプランとは?
昨年エイジ1位であった選手は今回も参加。昨年は第1,2ラン共に差を付けられる結果だったのでまず第1ランでは離れないようにではなく先行するイメージで攻めて走る。バイクは差を詰められるパートなので積極的にプッシュ。第2ランへのダメージは考慮せずにバイク後のトランジットで先行できる様にする。第2ランは逃げる 以上。
トライアスロンでもそうだがついついランへの影響を考えレースを組み立てがち。そうではなくて、そもそもそのダメージで走れなくなっている時点で練習不足。
今回はそれを改めるべく。第2ランで潰れてもいいと考えた。
レーススタート。
先行する選手の後ろをキープするのではなく、自分が先頭で行く様に。 レースの流れを作る!
しかし、例年以上のペースで走っているにもかかわらず、坂の頂上に着いた頃には6番手あたり。今年は例年以上に速い。
これ以上ペースアップが出来ない以上、現状をキープ。視界に先頭をとらえる事に専念。ペースも維持できているし、落ちてきた選手をパスして3位でトランジットへ。
トランジットもスムーズにクリア。1名パスして更にポジションアップ。
ライバルはランの時点で視界にとらえていたので20秒以内と想定。テクニカルなバイクコースなのでスキル面は明らかに有利。それは昨年のタイムが証明。あとは積極的に踏んでいくだけ。
感覚は良い。ハイケイデンスで坂を登れているし、登り返しのトルク感もある。MTBで遠回り通勤やトレーラーをけん引して走り回っているのが地足づくりに役に立っている様だ。
そして2周回に差し掛かった頃。後ろから追いついてきた400番台の選手。写真に写っているオレンジのヘルメットの人。この人がとても速い。
ここだ!
ここで遅れる事無く行くしかない。この人とパックになれば前にも追い付けるし、更にランでの貯金も出来る。当然ドラフティングは禁止のレース。 5m以上開けたうえで追走。
こうなればパワーも心拍もない。どれだけ数値がオーバーして後半まで持つかどうか不安であっても構うことは無い。 この流れに乗っておかなければレースは終わったも同然。 ここが勝負どころだ!
徹底的にポジションキープ。 最初は苦しかったが、だんだん楽しくなってきた。 ロードレースをしていたころを思い出し、ハイテンション。
このハイペースに追いついてきた選手がいた。 おや?どこかでお見掛けした顔だ。 雑誌でお馴染みの『ハシケン』さんだ。 なぜここに?
まぁそれはレース後に聞いてみればいい話。それよりも面白いのは更にペースが上がったという事。
それはそうだ。乗鞍で1時間を切れるライダーが一緒にパックになればペースが更に上がるのは当然。
3周の終わりで昨年エイジ1位の選手に追いついた。しかし、彼も後ろに追走してくる。しかし、タイトコーナーや登り返しでは苦労しているように見えた。
更にトランジット手前。ここは誰しもが次のランを考えペースダウンしがち。しかし、そうではなく接触や渋滞してチャンスを失う事があるので、むしろペースを上げる。
これも良かった。先頭でトランジットへ。
バイクをラックにかける際には横にライバルの姿が見えた。 このトランジットが勝負の明暗を分ける。そんな気がした。 なのであえて普段被るランキャップを置いたままスタート。
セカンドランをトップでスタート。(厳密にいえば400番台の選手がタイム差ありでスタートしているので2位)
スタートした直後。とにかく脚が攣りそうだった。 それもそのはずである。バイクラップは昨年よりも2分も早かった。
だが折角の1位。ここはもう逃げ切るしかない。
攣らないように上手に走る。どこをどう動かしていけば良いのか考える。いつも思うがこの極限の時が一番良いフォームを見つけられる瞬間だと思う。
400番台の選手には2周目で先行されてしまった。明らかに速い。追走は出来るペースでなかったが2周目はとにかくその背中だけを見て後を追う。
3周目、登りの途中につづら折りになっているところで後続が確認できる。先程よりも差を詰められ焦るが、ふと思う。後ろを見て何が変わるのかと。
後ろとの差を確認して得られるものは、『これなら逃げ切れそうだ』と『駄目だ、追いつかれる』のどちらかだ。 どちらも自らを追い込むことから逃げようとしているだけ。
最後の最後まで押し切る!
実に良いレースだった。イメージ通りのレース展開。
普段の練習をレースとリンクさせながら行う事の大切さを実感。
この勢いで昨年よりも更に良いシーズンにしていきます!