チェーンのお話し。
日中の日差しは段々春らしくなってきましたね。
その為かバイクの点検にいらっしゃる方が増えてきました。
そんな時に必ずやってくるこんなチェーン。
漕ぐとキュルキュル音がするやつです。
錆も大分出ています。
当然このような状態で結構な距離を走っているのでチェーンも伸びて駄目になってしまっています。
チェーンが伸びる?聞きなれない言葉だと思います。
こんな金属が伸びるはずがありません。とんでもないパワーを出す競輪選手なら話は別ですが。
伸びる伸びるというのは別の話でチェーンを構成しているパーツが摩耗して起こるんです。
中々見る事のないチェーンを分解して説明していきましょう。
これがチェーンを構成しているパーツ。
左上がインナープレート、左下がアウタープレート。右上がチェーンピン。右下がワッシャー。
摩耗するのはインナーとアウタープレートの内側とチェーンピンの外周が擦れて擦り減り、隙間が増える事でガタが多きくなるわけです。
チェーンの豆知識。
写真のこの状態が1コマと言います。
この状態が1リンク。シマノの説明書を見るとチェーンの長さを決める際に〇〇リンクというワードが良く出てきます。
それで、チェーンはロードバイクの場合おおよそ112リンク前後あります。つまり先程の隙間が一つが僅かであっても×112ともなれば大きな違いになってきます。
それがチェーンが摩耗し伸びたという状態です。
一般的に変速段数によっても差はありますが0.75〜1%で交換時期です。特に変速段数が多い程早めに交換する方が良いです。
摩耗したチェーンはパワーロス、変速性能の低下、更にはクランクのチェーンリング、スプロケットを駄目にしてしまう恐れもあるほったらかしておくと笑えない話になってしまう部分です。
乗り出す前に点検しておきましょう。